家庭菜園を8年やってきましたが、庭のせまいスペースでは正直、道具らしい道具はあまり必要ありませんでした。雑草も手でむしれば済む規模だったからです。
ところが、市民農園を借りてみると、その広さは家庭菜園の倍ほど。最初は今まで通り手で雑草を抜いていたのですが、これがとにかく大変。広い分だけ雑草の量も比例して増えるので、油断すれば数日で草だらけになり、放っておけばお隣の区画にも迷惑をかけかねません。
道具がなくても頑張れば何とかなるのですが、「これは道具があった方が絶対に効率的だな」と実感したのが、市民農園を始めてすぐの気づきでした。
そんな中で出会い、今では手放せない相棒となったのが「三角ホー」です。今回はこの1本を、とことん深掘りして紹介します。
出会いのきっかけは、お隣さんの華麗すぎる草取り

きっかけは、市民農園のお隣の区画で目撃した、ある光景でした。少し足腰が悪そうで、しゃがむのが大変そうなその方が、なんと立ったままサクサクと雑草を処理していたのです。
思わず目を疑いました。鍬のような道具を地面すれすれにスーッと滑らせて、雑草の根元をシャッ、シャッと「こそげ取る」ような動き。かがむ様子など一切なく、次々と雑草が刈られていく様は、まるで魔法でも見ているかのよう。
「あれは一体何の道具なんだ!?」と、気になって仕方がありませんでした。
その正体が「三角ホー」でした。居ても立ってもいられず、その足で近所のカインズホームへ直行。店頭で似たものを探し出し、勢いのまま購入しました。
私が選んだのは「全鋼 三角ホーS(波刃)木柄 1050mm」というモデルで、価格はまさかの1,380円。この価格で、これほど頼れる相棒になってくれるとは、買った当初は想像もしていませんでした。
以来、市民農園に行くときは必ずこの三角ホーを持参しています。もはや必需品どころか、これを忘れた日には作業にすらならないレベルです。
市民農園では椅子や座椅子のような道具を使って、座った姿勢で作業している方も見かけます。体力面だけで言えば、座って作業する方が消耗は少ないかもしれません。
ただ私の場合は、立ったままの作業スタイルの方が自分に合っていると感じているので、この三角ホーのような「立ったまま使える道具」を選んでいます。作業スタイルは人それぞれなので、自分に合った方法を見つけるのが一番だと思います。
三角ホーってどんな道具?
念のため補足しておくと、「三角ホー」というのはカインズだけの商品名ではなく、農具のジャンルとしての一般的な呼び方です。「三角鍬(さんかくぐわ)」と呼ばれることもあり、ホームセンターや園芸店、通販サイトでも幅広く扱われています。
構造はいたってシンプル。柄の先端に三角形の刃がついているだけです。ですが、この三角形という形状がとにかく絶妙で、刃の先端の尖った部分は土を耕したり雑草の根をえぐり取ったりするのに大活躍、刃の平らな側面部分は土をならしたり畝を整えたりする作業でその実力を発揮します。
つまり、1本で何役もこなす、まさに万能戦士というわけです。
購入する際は、カインズのように店舗ごとに商品名が違うこともあるので、店頭で探すときは「三角ホー」「三角鍬」というキーワードで探すと見つけやすいと思います。
柄の長さは1050mmのほかに、1200mmなど長めのタイプも売られています。私は身長170cmですが、1050mmでちょうど良い長さに感じています。柄が長すぎると逆に力が入りにくくなることもあるので、購入時は自分の身長とのバランスも意識して選ぶのがおすすめです。

実際に使ってみて分かった3つの良いところ
半信半疑で使い始めたのですが、いざ使ってみると、これが想像をはるかに超える働きをしてくれました。実際に使って感じたメリットは、大きく3つあります。
① 立ったままできる
一番のメリットはやはりこれです。柄の長さが1050mmもあるので、腰をかがめずに雑草の処理ができます。市民農園のように広い面積を相手にするときは、この「立ったまま作業できる」という点が体力の消耗を大きく左右します。しゃがんでの作業と比べると、疲労感がまったく違います。
② 金具部分が三角形だから、多少耕せる
三角形の尖った先端部分をうまく使うと、ちょっとした土起こしや耕うんもできてしまいます。根がしっかり張った頑固な雑草も、三角の先端をグサッと土に食い込ませれば、根ごとゴボッと掘り起こすことができます。
③ 整地しながら畝作りや土寄せもできる、とにかく万能
作業中に穴やデコボコができても、刃の平らな部分でならせばあっという間に整地完了。畝を作りたいときも、この三角ホー1本で対応できますし、ネギの土寄せ作業にも使っています。1本の道具でここまで幅広くこなせるとは、正直かなり驚かされました。
最初は「草取り専用の道具」くらいに思っていたのですが、使い込むうちに畝作りにも土寄せにも大活躍していることに気づき、思わず「そんなこともできたの!?」と声が出ました。今では市民農園に行くときは、まずこの三角ホーを持って畑に向かうのが定番になっています。

この程度の雑草ならあっといまにきれいにできます。

正直に言うと、ここはちょっと気になる
気になった点も正直に書いておきます。
まず、柄の部分が木製のため、多少重さを感じる方もいるかもしれません。ただ実際に計ってみると、私が使っているものは800g程度でした。重さを利用しながら作業すれば、そんなに苦にはならないでしょう。
もしさらに軽さを求めるなら、ステンレスやアルミ製の柄を採用したモデルもあるので、そちらを選べばもっと軽快に振り回せると思います。
ちなみに三角ホーの刃には、2辺とも波型になっているタイプと、フラットな刃のタイプが売られています。私が買ったときはたまたま店頭に波型のものしか置いていなかったので、勢いのままそのまま購入しました。
実際に使ってみた感覚では、波型かフラットかによる効果の違いはそれほど大きくないように感じています。どちらを選んでも、基本的な使い勝手は変わらないと思って良さそうです。
もうひとつは、雨上がりの作業について。本来、雨が降った後は土が柔らかくなって雑草が抜きやすくなるはずなのですが、三角ホーの場合は事情が違います。先端の金具に土がべったりとまとわりついてしまうのです。
作業の途中でこまめに泥を落としながら進める必要があり、この点は少し面倒に感じました。
あとは、根がしっかり張った雑草を土ごと持ち上げる作業になるので、多少の力は必要です。ただし、三角形の尖った部分をうまく使えば、それほど大きな負担にはなりません。
まとめ:市民農園には1本あると心強い
数ヶ月使い込んでみて、私の中での結論はこうです。
- 立ったまま作業できるので、体への負担が段違い
- 三角形の刃で草取りだけでなく、耕うん・整地・畝作り・土寄せまでこなせる万能さ
- 注意点は「やや重い」「雨上がりは土がくっつきやすい」の2点。ただしどちらも工夫次第でカバーできる範囲
- 商品名は店舗ごとに違うことがあるが、「三角ホー」「三角鍬」というキーワードで探せば見つけやすい
家庭菜園の小さな庭では正直そこまで出番のなかった道具でしたが、市民農園のような広い区画を管理するなら、間違いなく持っておいて損はない1本です。あのお隣さんの華麗な草取りに憧れたあの日から、今では私自身が誰かに「それ何の道具ですか?」と聞かれる立場になりました。同じように市民農園を始めたばかりの方の参考になれば嬉しいです。

コメント