小中高生や大人のサッカー選手にとって、スタミナ不足は試合終盤でのプレーに大きな影響を与える課題です。また、選手を指導する立場の指導者にとっても、どうやって選手の持久力を向上させるかは重要なテーマではないでしょうか?
試合終了まで動き続けられる体力は、ピッチ上での決定的なプレーを生み出す鍵。私自身、中学時代に体力不足で悔しい思いをした経験がありますが、適切なトレーニングや食事管理でその壁を乗り越えることができました。
本記事では、選手や指導者に向けて、スタミナ向上のための実践的な方法を紹介します。基礎体力を高めるトレーニング法から、食事・休息の管理、さらにメンタル強化まで、具体例を交えながら詳しく解説します。試合終盤でも堂々とプレーできる自信を手に入れ、次のステージへ進む力をつけましょう!
スタミナ向上の基本3原則
有酸素運動の効果的導入法
有酸素運動は心肺機能向上に欠かせないトレーニングです。例えば、中学2年生のA君は最初5分以上走ることができず、自信を失っていました。
しかし、「1日10分間だけ、自分のペースで走る」という目標から始めた結果、1カ月後には20分間連続で走れるようになり、その後試合でも最後まで動き続けられるようになりました。このように、小さな成功体験を積み重ねることで、有酸素運動は持久力だけでなく精神的な強さも養います。

呼吸法を学び走り続けた小学3年生
小学3年生のM君は、練習中に息切れしてしまい、集中力を欠くことが多かったですが、ウォーミングアップ時に呼吸法を取り入れることで持久力が向上しました。
中学1年生のM君は息切れが早いことに悩んでいました。そこで、以下のアドバイスを取り入れることで持久力を向上させる効果を実現しました。
- 呼吸法の徹底:「鼻から吸って口から吐く」呼吸を意識し、効率的な酸素の供給を促進。
- ペースの調整:ジョギングの最初の5分間はペースを落として体を温めることで、無理なく走れる準備を整える。
- フォーム改善:『肩の力を抜き、腕をリズムよく振る』ことで無駄な動きを減らし、走りの効率を高める。
これらの工夫を通じて、M君は30分以上の連続ランニングが可能となり、試合中の持久力も着実に向上しました。選手の成長から学べることは、正しい技術と無理のない取り組みが自信と持続力を育むという点です。
短時間で鍛える無酸素運動
無酸素運動は短時間で爆発的なエネルギーを発揮する能力を鍛えるトレーニングです。例えば、小学6年生のK君は試合中スプリントが苦手でしたが、「20メートル全力ダッシュ×8本」を週2回取り入れたところ、1カ月後にはカウンター攻撃時にもスピードが落ちなくなりました。
このトレーニングでは「フォーム維持」が鍵となります。特に「腕を大きく振り」「視線は前方へ」といった基本動作を意識することで効果が倍増します。

スプリントフォームの安定で負担を軽減
中学2年生の選手で、スプリント時に疲れが影響してフォームが崩れ、体が前に倒れすぎたり腕の振りが小さくなるケースが見られました。この状況は、スピードの低下だけでなく、腰や膝に負担をかけてしまいます。
これらの取り組みが、選手のスプリントフォームを安定させ、負担を軽減しつつスピードを最大化する助けとなります。
栄養と休息の重要性
食事と休息はトレーニング効果を最大限に引き出す重要な要素です。試合前は炭水化物中心の食事でエネルギーを蓄え、試合後にはタンパク質を十分に摂取して筋肉を修復しましょう。さらに、1日7~8時間の十分な睡眠を確保することで、回復力を高められます。
中学1年生のY君は、練習終盤になるとスタミナ切れを起こし、試合でも後半に動けなくなることが悩みでした。この課題に対し、以下の工夫を行ったところ、大きな改善が見られました。
その結果、Y君は体力面で大幅に改善し、試合中でも最後まで走り続けることができるようになりました。この成功体験は、彼に大きな自信を与え、他の面でも積極的にプレーできるようになったのです。
→インターバルトレーニングの具体的な方法や成功の秘訣はこちらの記事でも解説しています。
→食事のレシピや勝負メシはこちらの記事でも解説しています。
トレーニングメニュー実践法
長距離走で持久力アップ
トレーニング内容: 一定のペースで5km~8kmの距離を走ることで、持久力を高めることができます。特に、心拍数を一定範囲に保ちながら走ることで、心肺機能を向上させることが期待できます。
小学5年生のS君は、練習中に最後まで走り切れず、試合でも相手の速攻に追いつけないことが課題でした。そこで以下の工夫を行い、持久力を向上させました。
インターバルでスピード向上
トレーニング内容: 200メートルを全力で走り、その後100メートルをゆっくりジョギングする。このサイクルを10回繰り返すインターバルトレーニングは、試合中のスプリント能力と持久力を同時に鍛えるのに最適です。
20~30メートル全力ダッシュ
目的: 瞬発力とスプリントスピードを高める
やり方:
- スタートポジション: 走りやすい平坦な地面を選びます。サッカーコート、トラック、または公園が理想的です。
- ウォームアップ: 軽いジョギング3~5分+動的ストレッチ(例: もも上げ、膝回し)を行い、体を温めます。
- ダッシュ: 20~30メートルを全力で走ります。トップスピードを意識して、腕をしっかり振る動作を忘れないようにします。
- インターバル: ダッシュ後は1分間のウォーキングまたは軽いジョギングを行い、心拍数を落ち着けます。
- セット数: これを8~10本繰り返します。
- クールダウン: 最後に軽いジョギングと静的ストレッチで体をリラックスさせます。
ポイント:
中学2年生のK君はダッシュ後の回復が遅く、守備への戻りが課題でした。以下の工夫を取り入れることで課題を克服しました。
この経験から、“緩急を意識した練習”がスタミナ向上の鍵であることがわかります。
サーキットで全身鍛える

トレーニング内容: 以下の種目を20秒間ずつ全力で行い、10秒の休憩を挟む。これを1セットとし、3セット繰り返します。
- スクワット
- バーピージャンプ
- 腕立て伏せ
- プランク
高校生のC君は、全身の持久力不足が課題でした。このサーキットトレーニングを取り入れることで、筋力アップとともに全体的な持久力が向上し、試合中に強いフィジカルを発揮できるようになりました。
中学3年生のT君は、サーキットトレーニングを始めた頃にすぐに疲れてしまうことが課題でした。以下の指導を通じて、着実な進歩を見せるようになりました。
このような取り組みを通じて、“短い運動+休憩のリズム”が持久力と集中力向上において鍵となることを再確認しました。

心理面で持久力を強化する
スタミナ養成は体力だけでなく、精神力も重要です。試合の中で苦しい時間帯を乗り越えるためには、自己暗示やポジティブな自己対話が効果的です。また、目標を設定し、小さな成功体験を積み重ねることで、モチベーションを維持できます。
心理的な壁を乗り越えるためには、具体的な目標設定が重要です。小学6年生のN君も長距離走で『もう無理だ』と諦めがちでしたが、次のようなアプローチで改善を図りました。
この取り組みにより、N君は練習中に距離を伸ばし、試合でも最後まで走り続けられる選手へと成長しました。
プレッシャーを力に変えるコツはこちらの記事を参考にしてください。
選手の成功事例紹介
中学3年生のH君は、試合終盤に足が止まることが悩みで、チームメイトから「もっと走ってほしい」と言われることが多くありました。練習後にH君が相談してきたので、具体的なトレーニングプランを提案しました。

コーチ、後半で動けなくなるのが本当に悔しいんです。どうしたらもっと走れるようになりますか?

H君、まずは持久力を高めるために、週3回の5kmランニングを始めてみよう。ペースは一定で、自分が無理なく話しながら走れるくらいの速さでいいから。そして、インターバルトレーニングも取り入れてみよう。
彼はすぐにトレーニング計画を取り入れ始めました。数週間後の練習後、H君が笑顔で話してきました。

5kmを通して走るのが慣れてきました。でも、インターバルトレーニングのダッシュ後に体が重く感じます。

それは筋持久力が育っている証拠だよ。次はダッシュ後に完全に止まらず、ジョギングでリカバリーする意識を持ってみよう。それで心拍数が安定するのを感じられるはずだ。
1カ月後、H君は試合中に見違えるように動き続け、特に攻守の切り替え時に素早く対応できるようになりました。試合後、満足そうに報告してきました。

コーチ、今日の試合で後半も動けました!チームメイトにも『最後まで走れてたね』って褒めてもらえました。

よく頑張ったね、H君。その調子で次はスプリントのスピードも磨こう。一歩一歩成長していけるぞ!
トレーニングを通して、H君は持久力だけでなく自信も育み、チームの頼れる存在へと成長しました。この経験は、選手の可能性を広げる上で“計画的な練習”と“小さな成功体験”がいかに重要かを再確認させてくれました。
スタミナ最強選手を目指そう
スタミナを養成することは、サッカー選手にとって必須の要素です。本文で紹介したトレーニング方法を実践し、栄養や休息にも注意を払うことで、試合の最後まで走り切る体力を手に入れることができます。これらを継続することで、選手自身だけでなく、チーム全体の力を底上げすることが可能です。
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