サッカー初心者を指導するコーチや、子どもたちが楽しめる練習を探している保護者の方々へ。この記事では、小学校低学年の子どもたちが遊びながらサッカー技術を身につけ、自然と上達できる練習メニューをご紹介します。
飽きっぽい子どもたちでも夢中になれる工夫や、チームの一体感を育む秘訣が満載です。「次の練習はもっと楽しくしたい!」と考えている方に、ぜひ役立てていただければと思います。

こどもたちが夢中になる練習方法を具体的に知りたい!
サッカーコーチ初心者の心構えについてはこちらを参考にしてください。サッカー指導者初心者の心構え
みんなでできる練習
私は子どもたちがプレーを通じて『楽しい!』と感じることを最優先にしています。笑顔でいる子どもたちは、技術的な学びに対しても前向きになりやすいことを、これまでの指導経験で痛感しています。
例えば、しっぽ取りゲームでは、ただの遊びに終わらせるのではなく、競争心や観察力、冷静さを育てる工夫を加えています。『楽しさ』を基盤にしつつ、『技術の向上』も自然と取り入れたメニューを意識しています。子どもたちが主体的に動き、成長を感じられる環境づくりを常に心がけています。
しっぽ取りゲーム
しっぽ取りゲームは、学校でも馴染み深い遊びでありながら、サッカーに必要な動きや観察力を養う効果的な練習です。相手の動きを予測しながらかわしたり、自分の動きを工夫してしっぽを取ることで、空間認識能力や競争心が自然と身につきます。
基本のしっぽ取りゲーム
⚽マーカーやコーンで人数に合わせて適度な四角のスペースを作る。足で線をひくとよりわかりやすくなります。
⚽ビブスなどをしっぽに見立てて、背中側のズボンに入れて垂らす。
⚽そのビブスをみんなで取り合う。
⚽取られた人はスペースの外にでて、最後の一人になるまで行う。もしくは時間で区切る
アレンジ方法
⚽チーム分けをする
⚽コーチ対こどもたちにする
⚽親がいたら混ざってもらう
⚽長引きそうなら、スペースを少しずつ狭くしていく。もしくはきりの良いところで終わりにして第二回戦をすぐ行う。
レベルアップ方法
⚽ボールを持ちながらしっぽ取りをする
⚽ドリブルしながらしっぽ取りをする
⚽コーンなどの障害物を置いてみる
⚽コーチがそのスペースの一部に座って障害物になってみる
⚽コーチが鬼になってこどもたちを追い回す
しっぽ取りゲームをする時は、ただ闇雲に追いかけるのではなく、動きながら周りを観察することを意識してみましょう。私が指導していた時、走りながら相手の動きや方向を冷静に見て進路を予測した子が、効率よくしっぽを取れることが多かったです。
この観察力と冷静さは、試合の中でも相手をかわす動きやボール奪取に直結しますよ!
練習中、K君がしっぽ取りゲームを進める中で、「ただ追いかけるだけ」から「相手の動きを予測する」動きへと変化しました。その際、私はK君に対して具体的にこう伝えました。
この具体的な指導を繰り返すことで、K君の観察力は飛躍的に向上し、効率よく相手をかわす習慣が身につきました。

親子イベントで定番のしっぽ取りゲーム、毎回みなさんに楽しんでもらってます!保護者の皆さんも、子どもたちと一緒に参加していただけるので、一体感が生まれるのが魅力です。ところで、実際にプレイしてみてどうでしたか?

前や後ろからたくさんの子どもたちにしっぽを狙われるので、周囲を見渡すのに大忙し。避けるためにかなり全力で走りました!筋肉痛にはなりましたが、このゲーム、反射神経や瞬発力が鍛えられて、すごく良いトレーニングになると思います。
観察力を磨くためのアイデアは、反射神経を鍛える練習に詳しく解説されています。
ドリブルボール出しゲーム
しっぽ取りゲームに似ていますが、このゲームでは適度なスペース内でドリブルしながら相手のボールを外に出し合います。初心者でも参加しやすいように、復活ルールを設けることで全員が平等に楽しめる工夫をしています。このゲームはボールと身体の位置関係を意識する練習としても効果的です。
基本のドリブルボール出しゲーム
🏃♂️マーカーやコーンで人数に合わせて適度な四角のスペースを作る。なければ、足で書くのもありです。
🏃♂️スタートでドリブルしながら近くの子のボールを四角の外に出し合う。
🏃♂️出された子も復活させるとみんなが楽しめる。
アレンジ方法
🏃♂️チーム分けをする
🏃♂️コーチ対こどもたちにする
🏃♂️鬼役を決めて、その子から出されないようにする
レベルアップ方法
🏃♂️コーンなどの障害物をスペース内に置く
🏃♂️コーチがそのスペースの一部に座って障害物になってみる
🏃♂️コーチが鬼になってこどもたちを追い回す(手加減してね)
ドリブルしながらボール出しをするときは、ボールだけに集中せず、相手の足元や動きをチラッと観察する習慣をつけてみましょう。私が指導していた時、相手の動きをよく見てタイミングを外した子が、より長くボールを守れた場面をよく見ました。
相手をよく観察しつつ、素早く方向転換をすることで、自分のボールを守るだけでなくチャンスを生み出せますよ!
小学3年生のM君は最初、自分のボールだけを守ることに集中しすぎて、ほとんど相手のボールを狙えませんでした。しかし、何度もプレーする中で、「相手のボールを狙うことで自分も守りやすくなる」という感覚をつかみました。
この経験を通じて、M君のプレーに自信が生まれ、積極性が向上しました。

今日のドリブルのボール出しゲーム、相手も本気でボールを狙ってきていたけど、どうだった?ボールを守るためにどんな工夫をした?

すごく楽しかったけど、相手が本気だから必死だったよ!ボールを取られないように、体を相手との間に入れたり、相手の動きをよく見てタイミングをずらしたりしたんだ。でも、やっぱり取られると悔しかったから、次はもっと速く動いてみたいと思った!

いいね!しっかり考えてボールを守ってた証拠だね。それに、相手と競いながら負けたくないという気持ちが大事なんだ。それが競争心につながって、自分をどんどん成長させてくれる。ドリブルも工夫を重ねることでどんどん上達するから、次もチャレンジしてみよう!
スペースの外を使った鬼ごっこ
スペース内で行う練習とは異なり、この鬼ごっこではスペース外周を活用します。広い範囲で逃げ回ることで、動きに変化が生まれ、より戦略的な判断力が求められます。

練習方法
🟢マーカーやコーンで人数に合わせて適度な四角のスペースを作る。なければ、足で書くのもありです。
🟢鬼役を一人決めて、その四角のスペースの外を逃げ回る
🟢捕まったら鬼は交代する
アレンジ方法
🟢遊具を利用する。練習場所が小学校だったので、タイヤを使った遊具がありました。
🟢スペースをいくつか用意する。そのスペースには入らないようにする。
🟢ドリブルしながら行う
🟢障害物を置く
スペースの外を逃げ回る鬼ごっこのときは、単に全力で走るだけではなく、鬼の動きを見ながら小さなターンやフェイントを織り交ぜるのがポイントです。
私が実践していた時は、逃げる際にあえて減速して鬼を引き寄せ、逆方向に素早く切り返すことで、相手をうまくかわすことができました。この動きの工夫は試合でも相手を振り切るスキルにつながりますよ!
小学2年生のHさんは、最初は全力で走り続けるだけでしたが、鬼にすぐ捕まってしまうことが多く悔しそうでした。そこで、「鬼がどの方向に来るのかよく見てみよう」とアドバイスすると、徐々に動きを変えるようになりました。
この体験を経て、Hさんは「どう動けば有利か」を考えながらプレーする姿勢を身につけ、着実に成長しました。

今日の練習、すごく頑張ってたね!四角のグリッドの外側だけを使った鬼ごっこ、上手く逃げられたのはどんな工夫をしたからだと思う?

相手がどっちから来るかいっぱい見たのと、速く走るようにしたからかな!でも、何回かつかまりそうになったから、もっと速く走れるようになりたい!

そうだね。いっぱい相手を見て、よく考えながら逃げたのが良かったんだよ。速く走るのも大事だけど、相手の動きを予測する力もどんどん鍛えられるよ。これからも楽しくチャレンジしながら、もっともっと上手くなれるよう一緒に練習しようね!
だるまさんがころんだ
子どもの遊びの定番の遊びをドリブルをしながら行うゲームです。鬼とかはコーチがやっても良いでしょう。ルールとしては、ドリブルをしながらだるまさんが転んだを行うだけです。ただ、アレンジしていけば、良い練習方法になること間違いないです。
アレンジ方法
🪆コーンなどで障害物を置いて直線ではいけないようにする
🪆マーカーをたくさんおいて、ジグザグにドリブルしないといけないゾーンを作る
🪆遊具を障害物と見立ててやる(危険じゃない遊具の周りで行ってください)
🪆そのほかの定番の遊びをドリブルしながら行う
だるまさんがころんだをドリブルで行うときは、ボールを止める瞬間に足元の正確さを意識することが大切です。私も指導中に感じましたが、止める動作がスムーズだとその後の動き出しが圧倒的に速くなります。
特に子どもたちには『次にどこに進むかを考えながら止める』ことを伝えると、遊び感覚で判断力やボールコントロールがどんどん鍛えられますよ!
小学1年生のT君はボールを止めるのが苦手で、止めてもボールが転がってしまい「もう一回やる!」と何度も挑戦しました。
「ボールを止めるときは、軽くインサイドを使ってボールを足元の近くに置いてみよう。そして、次に進みたい方向にボールがすぐ動かせるよう意識してね。」と伝えました。また、私自身がボールを止める実演を見せ、「こうやると次の動作が速くなるよ!」と繰り返し説明。
T君はこの方法を試しながら、正確にボールを止める練習を続け、結果的に動き出しの速さを手にしました。

だるまさんがころんだ、みんな楽しんでやってたね!この遊びをサッカーの練習に活かすには、体の使い方とタイミングをもっと意識させると効果的だよ。たとえば、止まる瞬間にボールをピタッと止められるかとかね。

なるほど、止まる動きが入ることで、ボールのコントロール力も鍛えられるってことですね。でも、子どもたちはつい動いちゃうこともあるので、その点をどう教えたらいいのか悩んでました。

いい質問だね!まずは遊び感覚を維持しながら、ルールを少しずつ加えるのがコツだよ。たとえば、止まる時にボールが足元から離れたらアウトとか、逆に止まるタイミングでシュートモーションを加えるとゲーム性が上がって、集中力も自然と高まるよ。
複数のボールでドリブル競争
たくさんボールに触ろう!という発想から生まれた、逆の発想の練習方法です。
3人1チームのチーム戦にしたほうが、盛り上がると思います。ボールに余裕があれば、全員で一斉に競争しても良いと思います。
実際に発案したからには自分でまずは試しましたが、大人でも結構難しいかもしれません。あっちゃこっちゃいくボールを細かく触って方向をそろえていきます。
やり方
⚽3人1チームになる
⚽スタート位置を決めて、回ってくるコーンを置く。
⚽最初は向かい合わせで、直線のみでやっても良いかと思います。
⚽2個以上のボールを同時にドリブルしながら競争していきます。
アレンジ・レベルアップ方法
⚽ボールを増やす。
⚽回るコーンを増やす。
⚽距離を長くする。

だるまさんがころんだをドリブルで行うときは、ボールを止める瞬間に足元の正確さを意識することが大切です。私も指導中に感じましたが、止める動作では、次に進む方向を意識しながら『足のどの部分で止めるのか』を決めることが重要です。
たとえば、次に右へ行くならインサイドでボールを止め、反対方向を意識的にカバーすると速い動きに繋がります。」このコツを子どもたちに伝えながら、実演を挟むことで実感してもらいました。
3人1チームで複数のボールを扱う競争を行った際、1人のリーダー格の子が「声を掛け合えばもっと上手くいく」と提案。チーム全員で「今ボール左!」「こっちに合わせて!」と声を掛け合いながら進み、見事に勝利を掴みました。
この成功体験を経て、チーム全体の一体感が高まり、協力する楽しさを実感する姿が見られました。

この練習では複数のボールに触れることで足元の感覚が磨かれます。特にチーム戦形式で行うことで協力する楽しさも加わり、一層盛り上がります。

確かに、チームで協力しながら進めると、一人で練習するよりも楽しさが倍増しますね!
細やかなボールタッチを身につけたい場合は、ドリブル練習のコツをご覧ください。
学校大冒険
練習ネタがつきたらたまに、やっていました。その名のとおり、学校の周りの遊具を障害物と見立ててドリブルをする。私のチームの練習場所は小学校だったので以下のような障害物がありました。
その場にある遊具ややり方次第では無限大の方法があります。とにかく、ボールに慣れることが大事です。上り棒も身体全身使うのでそのまま利用してもOKですね。
学校の遊具を使ったドリブル練習では、遊具の特徴を活かして『動きのテーマ』を作るとさらに楽しめます。例えば、砂場の周りでは『スピード重視』、階段では『ステップのリズム』、鉄棒の下では『体を低く構える意識』など、それぞれに小さな目標を設定してみてください。
私が指導していたときも、遊具ごとにテーマを決めることで子どもたちは飽きずに集中し、自然と技術が磨かれていました!
ある日の練習で、砂場の縁を「落ちないように慎重にドリブルする」というチャレンジを設定しました。
最初は砂場にボールが転がり落ちてしまい、困惑していた小学3年生のS君でしたが、「ゆっくり進んでいいから、バランスをとってみよう」とアドバイスすると徐々にコツを掴み始めました。
この経験を通して、S君はバランス感覚や姿勢の工夫を学び、自信と技術の両方を着実に向上させました。


環境によって、やり方もいろいろだと思います。ぜひ、想像力を働かせて楽しい練習を考えてみてください!
ミニゲーム
ミニゲームは定番ですので、特に説明は必要ないかもしれません。以下は、アレンジ方法の具体例です。
ボールを持ったらすぐ蹴る習慣がつくと、ドリブルスキルが伸びません。ボールを持った時には、できるだけ自分で運ぶ意識を持たせることが大切です。
慣れてきたらミニゲームでは、ゴールを決める際に『直接シュートは禁止』というルールを取り入れてみましょう。このルールでは、必ず一度パスをして、そのパスをダイレクトシュートで決めないと得点になりません。
この工夫により、攻撃時に必ずフォローの選手が必要になり、自然と連携プレーや周りを見る意識が身につきます。私もこのルールを導入した際、子どもたちが積極的に声をかけ合い、プレーが一段と活性化しました。試合中のサポートの意識を高めるために、ぜひ取り入れてみてください!
「シュートを決める前に必ず1回パスをする」というルールを設けたミニゲームで、普段あまり積極的でない小学2年生のF君が目覚ましいプレーを見せました。
この成功体験をきっかけに、F君は自信を持ち、攻守において積極的なプレーができるようになりました。
シュートやゴールの練習方法は、強いシュートを蹴るコツで詳しく説明しています。
練習のポイント
- 練習メニューは子どもたちが夢中になれる内容で構成されています。遊びと技術指導を融合させることで、楽しく学びながらスキルアップできる環境づくりが重要です。
- レベルに応じたアレンジやルール設定を工夫し、全員が参加できる形にする。
これらの練習方法は、競争心やチームプレーの要素を取り入れながら、サッカーに必要な基礎技術を自然に身につけられるものばかりです。遊び感覚を重視しながら、技術の向上を目指しましょう。
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